【コバ】レザークラフトでよく使う言葉を深堀解説!【レザークラフト用語集】

レザークラフト

レザークラフト用語を紹介するシリーズ第1回目、今回は「コバ」について紹介します。

本記事では「コバ」ってそもそも何?といった説明や、
言葉の由来、雑学、またコバの基本的な処理の仕方など、レザークラフト初心者の方に役立つ情報をまとめましたので、ぜひ基礎知識として参考にしていただけると嬉しいです。

レザークラフトにおけるコバとは?

レザークラフトにおけるコバとは、ずばり「革の断面」です。レザークラフトは大きく分けると、革を「切る工程」と「縫う工程」に分けられますが、このうち革を「切る工程」では100%、必ず切った断面が発生します。この断面のことをコバと呼びます。つまりレザークラフトにおいて「コバ」は絶対に避けて通れないものと言ってもいいでしょう。

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コバの由来・雑学

普段は「コバ」とカタカナで表記されることが多いですが、漢字で書くと「木端」と書きます。ですので元々は木材に対して使われていた言葉のようです。ちなみに木を輪切りにカットすると何重にも円が重なった年輪が表れますが、これは「小口(こぐち)」というそうで、木端(こば)は木を短冊切り、つまり垂直方向に切ったときに現れる面のことを言うそうです。だったら革の場合、どっち向きで切っても同じなので、小口でも木端でもいいような気がしますよね?

しかし、この2つの言葉は木材の切る方向という物理的な切り口の話だけでなく、そのニュアンスの違いも含めた言葉として使われているようです。どういうことかというと、小口は単純に「ただ切った断面」というニュアンスが含まれますが、木端は「綺麗に仕上げる断面」というニュアンスが含まれるとのこと。確かに木のテーブルを作ることを例に考えると、木端はテーブルの表面にくる部分になるので、最も綺麗に仕上げなくてはならない場所と言えるのではないでしょうか。

レザークラフトにおいても「革の断面は綺麗に仕上げるべきもの」という古来からの革職人のこだわりが反映され革の断面の事を「コグチ」ではなく「コバ」と表現したと想像されます。

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コバ処理が必要な理由

レザークラフトでは、このコバ、つまり切りっぱなしの断面はそのままにしておくことはあまりなく、コバを磨いたり、塗装することで綺麗に仕上げる工程が一般的に行われます。この工程の事を「コバ磨き」や「コバ塗り」またそれらを総称した「コバ処理」と言います。ではなぜこのコバ処理が必要なのでしょうか?

理由①見た目を綺麗にするため

コバ処理の目的として一番わかりやすい理由は見た目を綺麗にするためです。切りっぱなしの革の断面は毛羽立っていたり、若干裁断のブレなどで見た目がザラザラだったり凸凹だったりすることがあります。これをコバ処理することで凹凸が均されたり、塗装によってザラザラなどを見えにくくすることができ、作品の見た目が飛躍的に良くなり高級感が出ます。

理由②触り心地を良くするため

コバ処理は見た目だけでなく、持った時、触ったときの感触も良くなります。結構触り心地は大事です。

理由③作品を長持ちさせるため

そしてコバ処理のもう一つ大事な役割、それは革作品を長持ちさせるためです。コバ処理していない状態だと革の繊維の隙間から湿気が入ったり、摩擦によって革の劣化が進みます。そのためコバ処理は革の耐久性を高め、長く革製品を綺麗に使うことができるようになります。

コバ処理の種類と特徴

切り目製法

切り目製法とは、革を裁断した断面を磨いたり、塗料を塗ったりすることで綺麗に仕上げる方法です。革の断面がしっかり見えているので、市販品にはないワイルドな感じや素材感を活かした作品に向いています。なお切り目製法には更に大きく分けて3つの仕上げ方法があります。

磨き仕上げ

趣味でレザークラフトを行う場合は、この「磨き仕上げ」という方法がよく使われていますね。これはコバの表面をまずやすりで磨いて凹凸をなくした後、水や磨き剤を付けて帆布などで磨き革の繊維を締めて磨き上げる方法です。断面がしっかり見えているので、革の本来の風合いが生かされつつ、光沢や艶、耐久性を兼ね備えたしっかりしたコバとなります。

塗り仕上げ

塗り仕上げは、コバに専用の塗料を塗布して仕上げる方法です。塗料を塗るだけなので磨き仕上げより手間が少なく綺麗に仕上げることができますが、初心者だとムラなく、コバからはみ出さずに綺麗に塗るのが難しく感じるかもしれません。また塗り方や使い方によっては塗料がひび割れたり剝がれたりする可能性もあるため、摩擦や屈曲が多い作品では注意が必要かもしれません。

生成り(きなり)仕上げ

生成り仕上げは、断面に特段処理を行わず、革の断面そのものの風合いや見た目を活かす仕上げ方法です。何も処理しないか、もしくは軽くやすりをかけて凹凸を均す程度で完了するので、最も簡単な仕上げ方法と言えるでしょう。革素材の風合いをしっかり残したり、ワイルドな作品に仕上げたい場合に適しています。一方、コバ処理をほとんど行っていないため、耐久性が悪かったり、人によっては見た目や触り心地が悪いと思う人もいるかもしれません。

ヘリ返し

ヘリ返しとは、コバが見えないように断面を折り返して隠す方法です。まさにヘリ(端っこ)を折り返すという名の通りです。ヘリ返しを行う場合はまず革の端部を薄くすき、その部分を内側に折り返して接着し、最後に縫製してしっかり固定します。革の断面が見えなくなるため落ち着いた高級感のある作品のイメージになり、ブランドの革製品にも多く使われている方法です。革漉きは初心者には結構難しく、さらに折り返す時も角が特にしわや膨らみができやすく見た目を綺麗に仕上げるのは高い技術が求められます。また使い続けると薄くなっているヘリ返し部分が裂けるなど、耐久性がやや悪い点もあります。

試しに同じ革で、すべての処理方法でコバ処理を行ってみました。
比較してみていかがでしょうか。作品作りの参考にしてみてください。

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まとめ

本記事では「コバ」についていろいろ紹介してみました。コバ処理はレザークラフトを行う上でとても重要な工程になります。用途や作品の印象に応じてコバ処理方法を選ぶ必要がありますので、それぞれのコバ処理の特徴をよく知っておくことが大切だと思います。そのために知識もそうですが、市販の革製品のコバに着目して観察してみるのも、レザークラフト上達に大事なことだと思います。

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